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(2014-12-18更新)

 コロンビア大使館 世界遺産セミナー

コロンビア大使館と世界遺産アカデミーの協力を得て、コロンビアの世界遺産を紹介するセミナーと懇親会が、平成21年12月2日(水)(16:00~18:30)同大使館において開催されました。同セミナーには、世界遺産クラブ会員、及び世界遺産アカデミー会員並びに関係者等約40名が出席。世界遺産アカデミーからは、愛知和男会長にもご出席を賜り、ご挨拶を頂きました。 

このセミナーは、菅谷会員を中心に世界遺産クラブ側から大使館への働きかけにより実現するに至ったもの。大使館側では、パトリシア・カルデナス・サンタマリア大使を始め、栄ノリエ文化・報道担当官、通商部ホルヘ・チャベス氏、窪田有佳子秘書その他大使館をあげて企画に取組んで頂き、アット・ホームな雰囲気の中でコロンビアの歴史、文化を同国の世界遺産から学ぶ意義深いセミナーと懇親会となりました。

 セミナーの冒頭カルデナス大使は、自らご準備された資料に基づき、同国の歴史、文化、世界遺産の概況にわたりわかりやすく説明。コロンビアは、その国土が大西洋と太平洋の両oceanに面し、南米大陸から隣国パナマを経て中央アメリカにつながる地勢にあり。かってスペインによる中南米の植民地経営に重要な位置を占めたことが理解されます。又北部アンデス山脈が国土のほぼ中央を走るという地形にあり、5つの地域に独特の豊かな文化とすばらしい自然環境が残されています。大使がしめくくりに表現された、「Colombia, The Best Kept Secret in the World.」という紹介が印象的でした。
ちなみに大使はOxford大学院で経済学を学び、銀行協会会長、歴代の財務大臣の顧問ほか、近代美術館や各種の文化団体の役員を務められた有力者。大使館公邸内には小さいながらも日本庭園が造られており、日本文化についても深い造詣をお持ちになる方と推察しました。

続いて文化・報道担当の栄さんからは、窪田さんの息のあった通訳のもとに、パワーポイントを使ってコロンビアの6つの世界遺産と4件の無形文化遺産を丁寧に紹介して頂きました。同国の無形文化遺産は、2003年、2005年にUNESCOの「人類の口承及び無形遺産の傑作の宣言」に登録された2件に加えて、2009年9月に「黒と白とのカーニバル」と「ポパヤンのイースター(聖週間)」がUNESCO代表一覧表に加えられています。これらは異なる人種、民族、文化の融合を示す優れた無形文化遺産ということがわかります。

セミナーの後は、大使館の厨房スタッフが腕によりをかけて準備したお国自慢の料理がテーブル一杯に並んで出席者を待っており、ラテン・クジンを一同堪能しました。あちらこちらでワイングラスを片手に大使館スタッフと談笑する会員の姿も見え、食後の本場コロンビアコーヒーの味も格別でした。

                                                                                  

掲載した大使館内での集合写真からは、予定の時間となっても会場を去りがたい出席者一同の思いが伝わってくるようです。コロンビア大使館の皆様、並びに世界遺産アカデミー関係者の方々のご厚意に感謝致します。 

(参考)
コロンビアの世界遺産
  ・カルタヘナの港、要塞、歴史的建造物群(文化遺産/1984年登録)
  ・ロス・カティオス国立公園(自然遺産/1994年登録)
  ・ティエラデントロ国立考古公園(文化遺産/1994登録)
  ・サンタ・クルス・デ・モンポスの歴史地区(文化遺産/1995年登録)
・サン・アグスティン考古公園(文化遺産/1995年登録)
  ・マルペロ動植物保護区(自然遺産/2006年登録)

同無形文化遺産
  ・バランキーヤのカーニバル(2003年)
  ・パレンケ・デ・サン・バシリオの文化的空間(2005年)
  ・黒と白のカーニバル(2009年)
  ・ポパヤンのイースター(聖週間) (2009年)
(タイトルはコロンビア大使館作成資料による)
                         (文責並びに写真:越智)