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ギリシャ世界遺産を巡る1,400キロメートルの旅

ツアー情報 ツアー情報   タグ:ギリシャ 
(2017-02-10更新)

ギリシャ政府観光局に勤務され、明治学院大学非常勤講師も勤める石本東生先生(WHA正会員)の
発案・コーディネイトによる『ギリシャツアー』の第2弾企画を予定しています。

石本先生の豊富なギリシャ知識と堪能なギリシャ語の案内で巡る、感動の旅をご提供します。
(ツアー詳細は当Webサイト、メールマガジンにて随時お知らせします)

今回はそのツアー詳細をお知らせする前段階として、
今年3月に開催された『ギリシャツアー』第1弾のご様子を石本先生のレポートよりご紹介します。

【世界遺産ツアー催行までの経緯】
2010年3月3日~10日の間、ギリシャ政府観光局後援、世界遺産アカデミーのご協力を得て、
5泊7日のギリシャ世界遺産ツアー(世界遺産5物件見学)を催行しました。
私自身はギリシャ政府観光局日本支局に勤務しつつ、非常勤講師として東京の明治学院大学において
「ギリシャ語研究」という授業を担当して丸4年になります。以前から同大学の学生たちから、
「先生と一緒にギリシャへ研修旅行に行きたい!」との声を少なからず聞いていましたが、
なかなかその機会を得ることができませんでした。
しかし、2009年の秋に「今回は思い切って企画してみよう!」と決意し、JTB法人東京に
話を持ちかけたのが事の初め。そしてこの機会に、熱心な「世界遺産アカデミー」の会員の皆さんにも
ぜひ声を掛けてみてはと思い立ち、この話がトントン拍子に進んで行きました。
そういう経緯により同アカデミーのご協力を頂いた初の「海外世界遺産ツアー」が実現したのです。

【旅行直前の不安……、そして実際のギリシャは?】

 
   
アテネのアクロポリス、パルテノン神殿前にて

折しも、昨年の年末頃からギリシャの財政危機、またそれにかかわるアテネ市内で
民衆デモ等がテレビや新聞の報道で取りざたされるようになりました。
ギリシャ文化観光省の中核機関である「ギリシャ政府観光局」に勤務する私自身も
「一抹の不安は無きにしも非ず」でしたが、しかし弊局局長やギリシャ本国とも連絡を密にしながら、
JTBと協議の上「観光には何の問題もなし!」と判断し、アカデミーより7名、明治学院大学より6名、
計13名の参加者とともに予定通り3月3日に成田を出発し、ロンドン経由でアテネへと向かいました。
ギリシャでの第1日目は、世界文化遺産「アテネのアクロポリス」を中心としたアテネ市内観光から始まりました。
飛行機の長旅の翌日でしたが、皆さんとっても元気! ギリシャの3月はちょうど雨季の
冬から春へと変わる季節の変わり目ゆえ天候が不安定ですが、アテネでのその日は陽気に恵まれ、
アクロポリスにおいても色とりどりの花々が私たちを迎えてくれました。
ユネスコのロゴマークの基ともなった古代ギリシャ建築の白眉たる「パルテノン神殿」に
参加者全員が目を見張り、余念なく写真・動画の記録に没頭。
また、アテネの街も2004年のオリンピックを機に、道路・地下鉄・鉄道などの都市インフラが格段に
改善されて実に豊かになっており、以前のアテネを知る私にとっては、その変化は今回最も大きな驚嘆でした。
街中も実に平安で豊か! 事実「これが財政危機と騒がれている国なのか?」と参加者全員が驚いていたことでした。
アクロポリスを中心として周辺のディオニソス劇場跡、エウメネース柱廊、アスクレピオス神殿跡等も
今や修復が行き届き、遺跡内見学者用通路も整備され、とりわけ見学しやすくなっていたことも好印象でした。

            
新アクロポリス博物館               新アクロポリス博物館のエントランス前
左手の建物は国立アクロポリス研究所

加えて特筆すべきは、2009年6月に開館した「新アクロポリス博物館」の素晴らしさです。
オープン後わずか4ヶ月間で百万人の来場者を数えたという同博物館は、
アクロポリス丘上にあった旧博物館の約10倍となる25,000平方メートルもの展示スペースを誇り、
グランドフロアーのあちこちからは柵越しに、また強化ガラスの床下に、地下の古典時代遺跡を
そのまま眺めることができるような設計になっていました。
また、ちょうどパルテノン神殿が眼前に眺望できる博物館最上階は、
パルテノン神殿と全く同型・同サイズの回廊列柱神殿風展示スペースとなっており、
現存するオリジナルのパルテノン・フリーズレリーフと、オスマントルコ支配下の19世紀初頭、
当時の英国大使エルギン卿によって違法に国外へ持ち出されたレリーフに代わるレプリカとが、
ややそのマーブルカラーを異にしながらも共に展示されています。
その様子には、古代ギリシャ建築における最高芸術の美に感動するとともに、
悲痛な歴史を思い返さずにはおれませんでした。
「この博物館には一日中居たい!!!」とせがまれる参加者が殆どで、
こちらもその場を後にするのが実に心残りなほど。
このように、先にあった「不安と心配」もツアー第1日にして一気に吹き飛ばされたことでした。

【世界遺産観光大国を目指すギリシャ】
続く「メテオラの修道院群」「デルフィの考古遺跡」「ミケナイとティリンスの考古遺跡」
「エピダウロスの考古遺跡」とギリシャ中部から南部にかけてバスで駆け巡り、
旅を終えたときには、何と1,400キロメートル余りの距離を全走行していたことにはビックリ!
全国的に道路・鉄道の整備が進んでいたことも、今回のツアーに確かに好都合でした。
アテネ市内の地下鉄・トラムも実に快適で、自由行動にも便利。
また、先の「新アクロポリス博物館」をはじめ、ミケナイ考古遺跡・博物館やスニオン遺跡など
バリアフリー化を行っており、遺跡・博物館の設備充実には目を見張りました。

      
デルフィの考古遺跡。古代劇場前にて          バリアフリー化されたミケナイの城塞

小国ながら世界遺産を中心とした文化遺産保全に力を注ぎ、観光促進と一体化させようという
国を挙げてのギリシャの真摯な姿勢に、「学ぶところ多し」という実感を得られました。
嬉しいことに、ツアー後は次々と参加者の皆さんから感謝のお便りを頂戴しております。


メテオラの修道院群

「人生観が全く変わった!」と言われる方々も少なからず、メテオラで受けた感動から
「ビザンティン美術」を専門的に学ぼうと新たに大学への道を志され、
帰国後すぐに東京のある大学で履修生登録をされた会員の方もいます。
今後も世界遺産アカデミーを通し、同様な実地研修が継続されれば、
いよいよ本格的な学びが広がっていくことでしょう!
さらに積極的なアクティヴィティへと全会員挙げて取り組んでいきたく望んでやみません。


ギリシャ政府観光局
アドミニストレーション・マネージャー
明治学院大学非常勤講師
石本 東生

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