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第32回世界遺産委員会ニュース⑦(新規および範囲拡大の物件)

27件の2008年新規登録物件が決定!

2008年7月10日に世界遺産委員会が閉会し、全27件の新規登録物件が決定しました。物件の詳細内容はすでに紹介した通りですが、文化遺産が19件、自然遺産が8件(複合遺産は0件)です。これで世界遺産の総数は878件になりました。また、サウジアラビア、パプア・ニューギニア、バヌアツ、サン・マリノから初めて世界遺産が誕生し、世界遺産保有国は145カ国になりました。

 
◎ 文化遺産(19物件)
■ プレア・ビヒア寺院 (カンボジア)
■ 福建省の福建土楼群 (中国)
■ フヴァル島のスターリ・グラード平地 (クロアチア)
■ カマグエイの歴史地区 (キューバ)
■ ヴォーバンによる要塞建築の傑作 (フランス)
■ ベルリンのモダニズム公共住宅 (ドイツ)
■ イランのアルメニア人修道院群 (イラン)
■ ハイファと西ガリラヤのバハイ教聖所群 (イスラエル)
■ マントヴァとサッビオネータ (イタリア)
■ ミジケンダ諸族のカヤ聖域森林 (ケニア)
■ メラカとジョージ・タウン:マラッカ海峡の歴史都市 (マレーシア)
■ サン・ミゲルの保護都市とアトトニルコのナザレ・キリストの聖地 (メキシコ)
■ ル・モルヌの文化的景観 (モーリシャス)
■ ククの古代農耕遺跡 (パプア・ニューギニア)
■ サン・マリノの歴史地区とティタノ山 (サン・マリノ) 
■ アル・ヒジルの考古遺跡〔マダイン・サレハ〕 (サウジアラビア)
■ カルパティア山脈のスロバキア側の木造教会群 (スロバキア) 
■ アルブラとベルニナの景観とレーティッシュ鉄道  (スイス / イタリア)
■ 首長ロイ・マタの旧所領 (バヌアツ)

 
◎ 自然遺産(8物件)
■ ジョギンズの化石崖群 (カナダ)
■ 三清山国立公園 (中国)
■ ニューカレドニアの珊瑚礁:環礁の多様性と関連する生態系 (フランス)
■ スルツェイ火山島 (アイスランド)
■ サリアルカ:北部カザフスタンの草原と湖群 (カザフスタン)
■ オオカバマダラ蝶生物圏保護区 (メキシコ)
■ スイスのサルドナ上層地殻構造地帯 (スイス)
■ ソコトラ諸島 (イエメン)

既存4件の世界遺産で登録範囲の拡大

また、新規登録物件ではありませんが、既存の世界遺産のうち4件において、登録範囲の拡大、およびそれに伴う名称変更がありました。

○ 登録範囲が拡大されたもの(4物件)
■ ベラトとギロカストラの歴史地区 (アルバニア)
 〔旧名称:博物館都市ギロカストラ〕
■ アルタミラ洞窟とスペイン北部の旧石器時代洞窟壁画 (スペイン)
 〔旧名称:アルタミラ洞窟〕
■ インドの山岳鉄道 (インド)
 〔カルカ・シムラ鉄道を追加し3路線に〕
■ ローマ帝国の境界線 (イギリス / ドイツ)
 〔アントニヌスの長城 (イギリス) を追加〕

■□■ 世界遺産数 ■□■

文化遺産:679
自然遺産:174
複合遺産:25
合  計:878

(2008年7月末現在)

※この文章は、UNESCOホームページに掲載されているニュースをもとに執筆・編集しています。

https://whc.unesco.org/en/news/453(英語) https://whc.unesco.org/fr/actualites/453/(仏語)

※今回決定した新規物件は、正しくは「内定状態」であり、年末までに正式決定となります。そのため遺産名および登録基準は、申請国およびユネスコの判断で変更される場合もあります。

※遺産名の日本語訳は、ユネスコによる英語および仏語の名称から、世界遺産アカデミーが独自に翻訳し命名したものです。上記の理由により、今後変更される場合があります。

※本文の無断転載はご遠慮ください。